こんにちは。まごころ鍼灸整骨院小机院です。
本日は東洋医学からみた腰痛症について、複数回に分けてお話していきたいと思います。
【1】東洋医学からみた腰痛
長い歴史に基づき、一部は広く知られ民間療法でも使われる東洋医学。
一見関係なさそうにみえる腰痛症も、症状や生活習慣などから分ける事が出来ます。
現代医学的な腰痛では筋肉からくる腰痛、関節からくる腰痛など様々な原因があり、同様に東洋医学でも大きく下記に分類されています。
1.気血阻滞
体を流れる気や血が滞っている状態のこと。急性の腰痛で触れられると痛みが増す場合が多い。
東洋医学では気は体内を流れるエネルギーを、血は栄養分や水分を指します。
これらの片方ないし両方が体内で滞ることで腰痛を引き起こすと言われています。
現代的な原因では過度な体の疲労や精神的なストレスが該当します。
2.寒湿
寒邪・湿邪によって体が冷やされることで起こる。慢性の腰痛で冷えやむくみを伴う事が多い。
寒邪とは六つある邪の一つで、身体を冷やすことで起こります。
同じように湿邪は湿気の事です。これらの邪が身体のどこに入るかによって出てくる症状が変わります。
腰に入れば腰痛を、腹部に入れば腹痛や下痢などを引き起こします。
3.湿熱
湿邪・熱邪によって体が熱されることで起こる。慢性の腰痛で熱感や広範囲の痛みを伴いやすい。
熱邪は身体に熱がこもることで起こります。
身体に影響を及ぼすこれらの邪はお互いに結び付きやすく、同時に起こることが多いです。
体が重くほてるような症状の他、発熱や炎症を伴う体調不良で起こりやすいという特徴があります。
4.腎虚
腎精が少なくなることで起こる。慢性の腰痛で触れられると気持ちが良く、出現と消失を繰り返す。
腎精とは人が生まれながらに持っている生命力のことを指します。
腎精が加齢や極度の疲労、栄養不足により枯渇してしまったり不足してしまうと脱毛や筋力低下の他、歯が抜けたり骨が脆くなったりします。
腎虚にまつわる症状は時に物忘れや耳鳴り、不妊症などの原因にもなるので非常に重要なものであると考えられています。
ここまでが東洋医学的に見た腰痛の大まかな分類となります。
もちろん分類はこれだけではなく、上記以外の複数の邪や臓器の作用などによって起こることもあります。
次回は今回ご紹介した原因に対する鍼灸治療の一例をお話していきたいと思います。
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