捻挫(ねんざ)について
外から大きな力が関節に加わった時、関節を支える靱帯・腱などの組織が傷つき腫れ(炎症)を起こしたものとされています。
また、さらに大きな力が関節にかかると断裂(組織が裂けた状態)し、その大きさや角度によっては関節脱臼を起こします。
スポーツ中に起こることが一番多く、次いで交通事故があげられます。
ケガをしやすい部位では足>指>膝>手首などの順で、手足の関節に多く起こります。
首や腰の強い痛みでも「捻挫」として診断されることが多い為、ケガの中では非常に身近な部類に入ります。
その代表例で起こる「突き指」は指関節の捻挫ですが、安易な処置で済ますと痛みが残ったり運動障害の原因となりうるため、専門家に相談し自己流の処置は極力避けてください。
痛みや腫れが強い場合や日常生活に支障を来している場合は、早めに施術をお受けいただくことをお勧めします。
☆捻挫の種類
1.部分断裂(一部分が裂ける)
靱帯が伸ばされその靭帯の一部が断裂された状態。
すぐに痛み、腫れ、内出血が出現しますが、関節は動かす事が出来ます。
2.完全断裂(完全に裂ける)
靭帯が完全に断裂された状態。
強い痛み、 腫れ、内出血が直ちに出現し、ほとんど関節を動かす事が出来なくなります。
☆対処法は?
捻挫の対処でまず最初に行う事は、「RICE」となります。
『RICE』処置について
Rest:安静 患部を極力動かさないで安静にしてください。
lcing:冷却 氷水などで患部を冷やすと良いでしょう。
Compression:圧迫 包帯、専用のベルト等で患部を巻き圧迫しておけば、腫れや痛みが引きやすくなります。
Elevation :挙上 捻挫した部分を、心臓より高い位置で維持する事で腫れを早く引かす事ができます。
私たちが比較的大きなケガをすると、腫れや痛みなどの炎症が起こります。
放置しておくとそのダメージはさらに広がり、回復が遅れてしまう原因となってしまいます。
アイシング(患部を冷却する事)は、腫れや痛みなどを早く抑えてダメージを最小限に留めます。また回復を早める手助けとなります。
捻挫が発生してから概ね二日間は患部の安静が必要となります。また関節周囲の組織がきれいに治るには約4〜6週間かかると言われています。
ご自身の管理次第で早く回復することもあれば、治りが悪くなることもありますので注意が必要です。
受傷初期は医療機関や接骨院などに受診し、治療に専念しましょう。
癖になる理由を教えてください
これは、捻挫した部分の靭帯が引き伸ばされ元の状態と異なっている為、結果不安定になりやすいからです。
通常では柔軟な組織に修復されるのですが、以前より硬い組織に置き換わっている為、柔軟性が欠けてしまうのです。
捻挫を起こした患部周囲の筋肉に強い緊張が残っている場合、その後の動作次第で疲労しやすくなり、再度捻挫しかけた時、瞬時に立て直すだけの反射が起こらないことが要因です。
当院での施術の流れ
問診・検査にて痛み・腫れの確認を行った後、
①アイシング
②特殊電気療法(ハイボルト治療、超音波等)
③患部の固定など
患部の腫れや痛みが緩和してきたら、患部のリハビリを行います。
その他
歩行指導、松葉杖の貸し出し・使用方法の説明、セルフメンテナンス法